糸島甘夏堂は2019年の夏、野辺・福の浦地域の甘夏を使ってかき氷を販売しました。

「地域の魅力創出・発信」目標に掲げ企画提案から加工品試作、実施販売まで地域の方と交流しながら取り組みました。

柑橘を「知る」~自然の恵みと生産者の手間~

野辺・福の浦地域には10種類近くの柑橘がありますが、さらに同じ種類でも時期や場所で味が全然違うのは農業の面白い所です。

糸島甘夏堂を通して4回の収穫をお手伝いさせて頂き、普段できない体験とともに美味しさの秘訣や、逆に作業の大変さを感じることができました。

また、波の音を聞きながらの収穫など他の地域では味わえないような体験もさせていただきました。

地域で海への排水処理によってきれいに保たれた海のミネラルが柑橘をおいしくする、漁業と農業を兼業するからこそ生まれる相乗効果がおいしさの秘訣でもありました。

地方を「楽しむ」~地域の裏側と関係の深まり~

取り組みの中でも果汁を搾る中で、地域住民の方も柑橘を搾ってジュースにしている話を聞きました。

同じ品種でも糖度の違いによって、ブランドが変わるそうです。

みかんの話も深堀りすると、知らないことだらけです。

地域の方々とBBQを開く、地域の行事、地鎮祭や清掃活動にも参加させていただくといったように地域とのかかわりも大切にしています。

2019年は、甘夏を提供してもらう状態でしたが、2020年は柑橘の収穫からお手伝いさせていただきました。

これからも農業体験など、より地域と親密な関係を気づき、だからこそできる地域に寄り添った活動を続けていきたいと思います。

魅力を「伝える」~地域の魅力と活動の意義~

去年の糸島甘夏堂は甘夏かき氷の販売が主な活動でした。

ひとつの事業を起こすのは一筋縄ではいきませんが、様々な方のご協力のもと、かき氷900杯、ジュース100本を完売することができました。

農家さんの手間暇かけたからこと生まれる素材そのものの希少価値や加工におけるちょっとしたひと手間などといったストーリーとして語るほど共感されるようになり、商品の価値、および糸島甘夏堂自体の価値を引き上げてくれます。

地域の方々、お客さん、メディアという風にそれぞれどこに刺さるのかを考える過程は活動自体の意義を大きく見出してくれました。

笑顔を「つくる」~物語としてのかき氷~

一見なんの変哲もないかき氷。

それは地域が誇る隠された魅力や、私たち学生の地域に貢献したいという意気込みによってつくられています。

そんな思いを知ってもらったからこそ糸島甘夏堂は値段以上の価値を提供でき、たくさんのお客さんに笑顔になっていただけました。

何の見通しもなくがむしゃらに走った1年目から活動は2年目に入りできることも増えました。

これからも地域に関わりたい方と一緒に隠されている魅力の発見・発信を、たくさんの人を巻き込みながらやっていきたいと思います。